2012年7月05日 16時43分
語り部+α
昨年の9月から始まった協議会「新・語り部」の初試みが3日にありました。これまでは、被災地石巻を訪れるみなさんにまず、大震災当日の津波映像を見ていただき、続いて語り部さんの九死に一生の体験談、質疑応答、そして一行のバスに同乗しての主な被災地案内という流れで、今回はそれに歌のステージを加えました。
訪れたのは県南村田町の保健推進員52人のみなさんでした。
協議会事務室では定員オーバー。
会場を貸しホール(プレナミヤギ)に移しました。
この新趣向はこの日お願いした「語り部」さんが、たまたま震災前から地元で歌手活動をしていたご夫婦だったから。夫人がご自身の津波被災体験を話し、その後ご主人とさわやかなハーモニーを披露しました。ちょっとしたミニライブのようにもなって一行から「アンコール」の声が出ました。
この《夫婦デュオ》グループ名は「THE・TIPS(ザ・ティップス)」。佐藤一昭、麻紀さんの二人です。
歌はアップテンポのフォーク調。自作だそうです。今は、被災者が被災者を元気づけようと「ホット横丁」(大街道)を中心に歌っているシンガーソングライターです。
夫人麻紀さんのお話は祖母、実母が津波の犠牲になってしまったこと、おばあさんは見つかったものの、お母さんのご遺体探しのところでは会場からすすり泣きが漏れました。
「こんなに悔しく悲しい思いは私だけでたくさん、みなさんは絶対にこんな体験はしないでください」と話したのが印象的でした。